澁澤卿　リトグラフ

澁澤卿は群馬県出身の日本画家です。
本名は、澁澤瑩俊（しぶさわ えいしゅん）。横浜六浦上行寺副住職も兼任していた日蓮宗僧侶。
京藝術大学工芸科デザイン専攻を受験することになり大藪雅孝（洋画家・東京藝術大学名誉教授）に師事、デッサン等を学びました。
卒業後は日本橋高島屋宣伝部にデザイナーとして勤務し、この年、銀座画廊にて始めての個展を開催し、雅号を卿としました。当時の出品作品は人物をテーマとしたやや抽象的なものでした。
出家得度して日蓮宗僧侶となり、制作を中断して修行に専念した時期もあります。その後は花、風景など具象的作品を発表しました。繊細なタッチで日本の風景を描写し、やさしい画風が多くの絵画ファンに愛されています。また、僧侶としての独自の世界観を絵画に表現し、「描く坊主」としても有名です。
1995年、人気テレビ番組「美の世界」で「僧籍を持つ日本画家・澁澤卿」が放送され大きな反響を呼びました。