茨城県特産　結城紬　反物

茨城県・栃木県を主な生産の場とする絹織物です。単に結城ともいわれます。奈良時代から続く高級織物で、国の重要無形文化財に指定されています。近現代の技術革新による細かい縞・絣を特色とした最高級品が主流です。元来は堅くて丈夫な織物でしたが、絣の精緻化に伴い糸が細くなってきたため、現在は「軽くて柔らかい」と形容されることが多いです。
紬と呼ばれる伝統工芸の絹織物は日本各地にあります。このうち結城紬は茨城県西部の結城市と隣接する栃木県小山市などで作られています。結城郡の旧石下町（現・常総市）にも「いしげ結城紬」があります。手織のほか機械織り(力職機)もあり、糸も真綿手つむぎ糸、石下の手紡糸、撚糸工場の強撚糸など様々であるため、その見分けは大変難しいのが現状です。
結城紬の織本、卸商11社により結成された本場結城紬卸商協同組合が15の基準により製作と認定をした本場結城紬があります。簡単にいえば結マーク/糸紡ぐ婦人像の証紙を持つ結城紬のことです。この組合は証紙を登録商標としており、この証紙が無い限り、本場結城紬とすることはできません。また、国の重要無形文化財に指定された際、定められた要件があり、糸つむぎ・絣（かすり）くびり・織の3工程について指定されています。以上の3要件のすべてを満たさない場合は重要無形文化財とはみなされませんが、「本場結城紬」であることには相違ないということです。