江崎一生　角皿

江崎一生

愛知県常滑出身の常滑焼の陶芸家です。

生前は備前焼中興の祖、金重陶陽（人間国宝）にも、備前と同じくする六古窯の一つとして実力を評価され、古常滑の復元に尽力した人物です。いずれは人間国宝というまでに高評され、個展には陶陽自らも出かける程の陶芸家でした。まさに幻の人間国宝です。

愛知県常滑は千年という非常に長い歴史を持った焼き物の産地でした。しかしこの常滑は時間の経過の中で衰退をしていました。 日本六古窯の一つでありながら一時期、生活用品を焼くだけの釜場となっていたのです。そこに江崎一生が現れました。常滑古窯調査会という組織が古窯の調査をはじめたとき、地元の有識者や学生も動員され、江崎はこの調査に加わっていました。そこで古常滑と出会います。江崎一生は常滑の古陶の研究をして技法を再現させただけではなく、現代風にアレンジを加えた独自の作品を作り上げます。そのため常滑最高の祖と呼ばれて高い評価を受けています。

日本伝統工芸展などに出品、日本工芸会会長賞、文部大臣賞などを受賞しました。